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009-1 ゼロゼロナインワン vol.4 人気ランキング : 30704位
定価 : ¥ 6,300
販売元 :アニプレックス
発売日 : 2007-03-28
発送可能時期 : 通常24時間以内に発送
価格 : ¥ 6,300
叙情的なSFサスペンス。

「港」「昨日の暦」の2話が収められている。「港」は、009?1の事件ファイルといった趣の原作者の独自の世界が伺える作品でとても味わいがある。「昨日の暦」はサイボーグ009でも見られた、主人公の生い立ちに触れた作品。SF作品でありながら叙情的な感じのする世界は石ノ森作品独特のものだと思う。

中盤は特にハードボイルド。

滑舌悪く噛まぬようにと必死さの伝わる釈由美子のCVは、抑揚薄いキャラに助けられているが演技を過大評価
する向きが多いのは意外。新鮮さがキャライメージに馴染み本人イメージが浮かんでこないという良い意味の意
外さが功を奏したものか。例えばポジション的には似通った三浦理恵子(読子リードマンのCV)あたりと比べ
ると特筆すべきはなく無難にこなした程度に思える。さて1話を見て娯楽色の強いものを目指すと思ったが案外
そうでなかった。序盤から本筋絡みの伏線は散りばめながらも5話までは割と娯楽が前に出ていたが、6、7話
でハードボイルドが娯楽を侵食する。簡潔で冗長を避ける演出は中盤においてドラマ性が低く主人公に事件を総
括させることがない。ミレーヌが非情な選択を迫られ取るべき道を取る。そこで立場とは別の「本音」を感じる
ことで観客はカタルシスを覚えるはずが、中盤の寡黙な演出はハードボイルド物としてはむしろ度が過ぎ、娯楽
的ハードボイルドは明快さが好まれる場合が多いが、6、7話では物語が完結しない印象が残る。8話でミレー
ヌはスパイとしては甘すぎると上層部が指摘するが7話までを見てきてその実感は薄い。彼女は組織の意向に沿
う行動を取ってきたし、本音を封じ自分のスタンスを曖昧にしてきたぶん「甘い」との指摘は「そうなのか?」
と後付けされた気がした。旧知の恩人が登場する8話で、彼女は自らの意に反する行動を迫られるが、結局スパ
イとしての責務を果たしたことが暗示される。その後自分のあり方に疑問を投げるが、やはり行いからは「甘さ」
は見えない。終盤に入り個人的感情がその行動を左右し始めるので、組織内での彼女の位置づけも重要な伏線で
その布石と感じた。1?5話、6?9話、10?12話と段階的に主人公のスタンスに変化がある。6話以降で
内面を喚起し、8、9話がターニングポイントとして機能する。終盤へ向けての計算された構成である。

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